【初心者向け】XLOOKUP関数の基本と実用例を完全解説!VLOOKUP関数に頼らずに検索処理を効率化

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はじめに

Excelには多くの便利な関数が搭載されていますが、最近追加された「XLOOKUP関数」は特に注目されています。この関数は従来の「VLOOKUP関数」の上位互換として登場し、より柔軟で使いやすい検索機能を提供します。本記事では、XLOOKUP関数の使い方を初心者の方にも分かりやすく解説していきます。ぜひ一緒に学んでいきましょう。

XLOOKUP関数とは

青空

XLOOKUP関数は、指定した値を検索範囲から探し出し、対応する値を戻り範囲から取得する関数です。つまり、商品コードから商品名や価格を引き出したり、社員IDから所属部署を探したりすることができます。

従来のVLOOKUP関数との違い

従来のVLOOKUP関数と比べると、XLOOKUP関数にはいくつかの大きな違いがあります。まず、検索値の列の位置に制限がありません。VLOOKUP関数では検索値が一番左の列にある必要がありましたが、XLOOKUP関数ならどの列でも構いません。

また、検索方向も縦横両方に対応しています。VLOOKUP関数では縦方向の検索しかできませんでしたが、XLOOKUP関数なら横方向の検索も可能です。さらに、検索値が見つからない場合の処理を指定できるので、IFERROR関数を別途記述する必要がなくなりました。

導入のメリット

このようにXLOOKUP関数は従来の関数よりも柔軟性が高く、より簡単で効率的な検索処理が可能になります。検索範囲が複雑な場合でも、適切な値を引き出すことができるでしょう。

また、スピル機能との組み合わせにより、1つの関数で複数の値を一括で取得することもできます。これまでは関数を複数書く必要がありましたが、XLOOKUP関数を使えばより効率的に作業できます。

XLOOKUP関数の使い方

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それでは、XLOOKUP関数の具体的な使い方を見ていきましょう。基本的な構文は以下の通りです。

=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 戻り範囲, [見つからない場合], [一致モード], [検索モード])

必須の引数

まずは「検索値」「検索範囲」「戻り範囲」の3つの引数を指定する必要があります。

  • 検索値: 検索したい値を入力します。
  • 検索範囲: 値を検索する範囲を指定します。
  • 戻り範囲: 検索値に対応する値がある範囲を指定します。

例えば、商品コード「P001」から商品名を引き出したい場合、商品コードの列が検索範囲、商品名の列が戻り範囲になります。

任意の引数

さらに、次の3つの引数を指定することで、より高度な検索処理が可能になります。

  1. 見つからない場合: 検索値が見つからなかった際の表示内容を指定できます。
  2. 一致モード: 完全一致、部分一致、近似値の検索モードを選べます。
  3. 検索モード: 昇順、降順のどちらで検索するかを指定できます。

例えば、検索値が見つからない場合に「該当なし」と表示したい場合は、「見つからない場合」の引数に「”該当なし”」と入力します。一致モードで部分一致の検索を行いたい場合は、「-1」を指定します。

XLOOKUP関数の実用例

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ここまでで、XLOOKUP関数の基本的な使い方は理解できたと思います。次に、実用的な例を見ていきましょう。

売上データの集計

以下の表は、ある商品の売上データです。商品コードから商品名と販売単価を探し出し、売上高(数量×単価)を計算したいとします。

商品コード 数量 商品名 単価 売上高
P001 20 =XLOOKUP(A2,A8:A10,B8:B10) =XLOOKUP(A2,A8:A10,C8:C10) =B2*D2
P002 15 =XLOOKUP(A3,A8:A10,B8:B10) =XLOOKUP(A3,A8:A10,C8:C10) =B3*D3
P003 25 =XLOOKUP(A4,A8:A10,B8:B10) =XLOOKUP(A4,A8:A10,C8:C10) =B4*D4
合計 =SUM(E2:E4)
商品マスタ
P001 商品A 500
P002 商品B 800
P003 商品C 300

この表では、XLOOKUP関数を使って商品コードから商品名と単価を引き出しています。C2セルの数式を見ると、「=XLOOKUP(A2,A8:A10,B8:B10)」となっています。つまり、A2セル(商品コード)の値を、A8:A10の範囲(検索範囲)から探し、対応するB8:B10の範囲(戻り範囲)の値を返しています。

単価についても同様に、D2セルでは「=XLOOKUP(A2,A8:A10,C8:C10)」と記述することで、商品コードから単価を取得しています。最終的に、E2セルで「=B2*D2」と計算し、売上高を求めています。

顧客情報の参照

次の例では、顧客情報を参照しながら請求書を作成する場合を想定してみましょう。

顧客ID 顧客名 住所 電話番号
C001 =XLOOKUP(A2,E2:E5,F2:F5) =XLOOKUP(A2,E2:E5,G2:G5) =XLOOKUP(A2,E2:E5,H2:H5)
C002 =XLOOKUP(A3,E2:E5,F2:F5) =XLOOKUP(A3,E2:E5,G2:G5) =XLOOKUP(A3,E2:E5,H2:H5)
C003 =XLOOKUP(A4,E2:E5,F2:F5) =XLOOKUP(A4,E2:E5,G2:G5) =XLOOKUP(A4,E2:E5,H2:H5)
C004 =XLOOKUP(A5,E2:E5,F2:F5) =XLOOKUP(A5,E2:E5,G2:G5) =XLOOKUP(A5,E2:E5,H2:H5)
C001 ABC株式会社 東京都渋谷区… 03-1234-5678
C002 DEF有限会社 神奈川県横浜市… 045-9876-5432
C003 GHI企業 大阪府大阪市… 06-1234-9876
C004 JKL商事 福岡県福岡市… 092-5678-1234

上の表では、顧客IDから対応する顧客名、住所、電話番号を引き出しています。B2セルの数式「=XLOOKUP(A2,E2:E5,F2:F5)」では、A2セル(顧客ID)の値を、E2:E5の範囲(検索範囲)から探し、対応するF2:F5の範囲(戻り範囲)の値を返しています。

C2セルとD2セルでは、同様の方法で住所と電話番号を引き出しています。このようにXLOOKUP関数を使えば、効率的に顧客情報を参照しながら請求書を作成できるでしょう。

まとめ

本記事では、XLOOKUP関数の使い方を初心者向けに解説してきました。この関数は従来のVLOOKUP関数よりも柔軟で使いやすく、検索範囲や戻り範囲を自由に指定できるのが大きな特徴です。また、検索値の位置や検索方向にも制限がありません。

実用例でも見たように、売上集計や顧客情報の参照など、ビジネスシーンでXLOOKUP関数を活用できるケースは多数あります。初心者の方も、ぜひ本記事を参考にしてXLOOKUP関数の使い方を習得し、効率的なデータ処理に役立ててください。

よくある質問

XLOOKUP関数とVLOOKUP関数の違いは何ですか?

XLOOKUP関数はVLOOKUP関数の上位互換として登場しています。検索値の列の位置に制限がなく、検索方向も縦横両方に対応しています。また、検索値が見つからない場合の処理を指定できるため、IFERROR関数を別途記述する必要がありません。これらの点からXLOOKUP関数の方が柔軟性が高く、より簡単で効率的な検索処理が可能になります。

XLOOKUP関数の必須の引数はどのようなものですか?

XLOOKUP関数には「検索値」「検索範囲」「戻り範囲」の3つの必須の引数があります。検索値には検索したい値を、検索範囲には値を検索する範囲を、戻り範囲には検索値に対応する値がある範囲を指定します。

XLOOKUP関数の任意の引数にはどのようなものがありますか?

XLOOKUP関数には任意の引数として「見つからない場合」「一致モード」「検索モード」の3つがあります。見つからない場合の表示内容を指定できる他、完全一致・部分一致・近似値検索の選択や昇順・降順の検索方向の指定ができます。

XLOOKUP関数の実用例を教えてください。

XLOOKUP関数は売上データの集計や顧客情報の参照など、ビジネスシーンで活用できるケースが多数あります。商品コードから商品名や販売単価を引き出し、売上高を計算したり、顧客IDから顧客名、住所、電話番号を参照したりするのに便利です。

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